SETSUKO HARA

大好きな原節子さん。小津安二郎監督の映画は白黒ですが、私には到底モノトーンの世界には見えず、いつ観ても何度観てもフレッシュで鮮やかな世界が広がります。


原節子×小津安二郎=永遠。ジャパニーズエレガンスが詰まった私のソウル映画。話し方、言葉、指先から足先までの所作、立ち居振る舞い、姿勢、着こなし、表情、、、、気高かく凛としていながら可愛らしい原節子さんのすべてを言い尽くせないほど敬愛しており、胸がギュンギュンします。


30代前半で初めてちゃんと小津安二郎監督の映画『麦秋』を観て以来、原節子さんに魅了されています。小津監督の世界観や当時の東京(銀座)の街並み、OL仕事や会社の様子、あるいは戦争が終わってまもない人々の心の機微や会話からみられる戦争が残した傷跡。何度みても飽きるどころか、新たな発見をしたり、理解や解釈が深まるばかり。


そうそう、観るたびに、私はこの時代の紳士がとても好きだと思い出します。スーツの着こなしやポマードで整髪をしている姿は清潔でいてセクシー。ユーモアがあって、女性に失礼がないスマートな会話。いいなぁ。憧れる。


42歳で女優を引退してから、ずっと表に出ずにいた原節子さんが逝去されたとのニュース。松竹に献花台が設置され、手を合わせに行きました。そして、念願叶っての大きなスクリーンで原節子さんをみることができました。


私の永遠の女神。

安からにお眠りください。